プログラム

(2014.3/25更新)

 1日目:2014年3月19日(水)  
会 場 総合研究8号館 1F
講義室
1
総合研究8号館 2F
講義室
2
総合研究8号館 3F
講義室
3
総合研究8号館 3F
講義室
4
総合研究8号館 3F
NSホール
総合研究8号館 2F
会議室
1
収容人数 (126人) (126人) (72人)
(72人)
(252人) (40人)
9:00 - 9:20 数理ファイナンス(1)
- - -
-
9:20 - 9:40 数理的技法による
情報セキュリティ
(1)
 
9:40 - 10:00
10:00 - 10:20
10:20 - 10:30 休 憩
10:30 - 10:50 数理ファイナンス(2) 数理的技法による
情報セキュリティ
(2)

-
-
-
10:50 - 11:10 科学技術計算と
数値解析
(1)
11:10 - 11:30
11:30 - 11:50
11:50 - 13:30 昼 食    12:20 - 13:20
JST戦略的創造研究推進事業の
H26年度提案募集について

科学技術振興機構及び文部科学省
 
13:30 - 13:50 - - - - 研究部会紹介(1) -
13:50 - 14:10
14:10 - 14:30
14:30 - 14:50
14:50 - 15:00 休 憩
15:00 - 15:20 -
-
科学技術計算と
数値解析
(2)
- 研究部会紹介(2) -
15:20 - 15:40
15:40 - 16:00
16:00 - 16:20
16:20 - 16:30 休 憩
16:30 - 16:50 -
-
科学技術計算と
数値解析
(3)
- パネル討論 -
16:50 - 17:10
17:10 - 17:30
17:30 - 17:50
18:00 - 20:00   研究部会連絡会

 2日目:2014年3月20日(木)    
会 場 総合研究8号館 1F
講義室
1
総合研究8号館 2F
講義室
2
総合研究8号館 3F
講義室
3
総合研究8号館 3F
講義室
4
総合研究8号館 3F
Nホール
総合研究8号館 3F
Sホール
総合研究8号館 2F
会議室
1
収容人数 (126人) (126人) (72人)
(72人)
(126人) (126人) (40人)
9:00 - 9:20
数理設計(1) 離散システム(1)
応用可積分系(1) 数理医学(1) -
9:20 - 9:40
9:40 - 10:00 数理政治学(1) メッシュ生成・CAE(1)
10:00 - 10:20
10:20 - 10:30 休 憩
10:30 - 10:50 計算の品質(1) 数理設計(2) 離散システム(2) 応用カオス(1) 応用可積分系(2) 行列・固有値問題の解法とその応用(1) -
10:50 - 11:10
11:10 - 11:30
11:30 - 11:50
11:50 - 13:10 昼 食 12:00 - 13:00
Jsiam Letters
編集会議
13:10 - 13:30         応用可積分系(3)    
13:30 - 13:50 計算の品質(2) 産業における応用数理(1) ウェーブレット(1) 応用カオス(2) 行列・固有値問題の解法とその応用(2) -
13:50 - 14:10
14:10 - 14:30
14:30 - 14:50
14:50 - 15:00 休 憩
15:00 - 15:20 計算の品質(3) 産業における応用数理(2) ウェーブレット(2) 応用カオス(3)
行列・固有値問題の解法とその応用(3) -
15:20 - 15:40 数論アルゴリズムとその応用(1)
15:40 - 16:00
16:00 - 16:20
16:20 - 16:30 休 憩
16:30 - 16:50 計算の品質(4) 連続体力学の数理(1) ウェーブレット(3)  応用カオス(4) 数論アルゴリズムとその応用(2)  行列・固有値問題の解法とその応用(4) -
16:50 - 17:10
17:10 - 17:30      
17:30 - 17:50

各研究部会詳細プログラム


数理ファイナンス研究部会 -session 1-

2014年3月19日(水)【会場:総合研究8号館1F 講義室1】

9:00 - 9:20

Taylor method of initial value probrem in difusion
○Takro Nishitani (Ritsumeikan University)

Abstract

We consider Ito SDE, Stratonovich SDE and nonrandom initialvalue problem on a same abstract framework.

9:20 - 9:40

Some results on Parisian walk
○Yuuki Ida (Ritsumeikan University),Jiro Akahori (Ritsumeikan University)

Abstract

In the talk some results on a random walk in the complex plain, which is called "Parisian walk", will be discussed.

9:40 - 10:00

Arbitrage opportunity on nonlinear wealth processes
○Kirati Thoednithi (Osaka University)

Abstract

In this study, we mainly concern about the nonlinear Backward Stochastic Differential Equation (BSDE) which is often used to describe the case of constraint on wealth of an investor.
Unlike the linear case, we can show that under a certain situation, both buyer and seller can create arbitrage opportunities in the derivative market.
As a result, we obtain a sufficient condition which guarantees the existence of the arbitrage opportunities in the market.

10:00 - 10:20

多次元確率微分方程式のExact simulation
○立入聖也(立命館大学)

概要

確率の応用分野では多次元確率微分方程式のシミュレーション方法は重要な課題である.
この研究では,いくつかある数値解析方法の中でもExact samplingを用いる方法を取り上げ,パラメトリック方法によるExact simulationの分散減少法についての発表する.

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数理ファイナンス研究部会 -session 2-

2014年3月19日(水)【会場:総合研究8号館1F 講義室1】

10:30 - 10:50

漸近展開による作用素近似法の計算ファイナンスへの応用
○山田俊皓(東京大学大学院,三菱UFJトラスト投資工学研究所(MTEC)),高橋明彦(東京大学大学院)

概要

Wiener汎関数の漸近展開法を用いた効率的な数値近似法とそのデリバティブ評価への応用について紹介する.

10:50 - 11:10

離散マリアバン解析を用いたジャンプ拡散過程の下でのグリークス計算手法
○須田真太郎(三菱UFJトラスト投資工学研究所(MTEC)),室井芳史(東北大経済准教授)

概要

本発表では離散マリアバン解析を用いて,ジャンプ拡散過程の下でのオプション・グリークスの計算法について議論を行う.この十年間において, マリアバン解析は数理ファイナンスの基本的な道具になったように感じられる.特に,モンテカルロ法を用いたグリークスの計算においては,マリ アバン解析を用いた計算手法が注目を集めてきた.それに対し,本稿ではAmin(1993)が導入したジャンプ拡散過程を表現する2項ツリー モデル上でグリークスを計算する方法を考える.そのために離散マリアバン解析を導入して議論を行う.一方,基本的な結果の導出の際に用いられ る道具は,すべて初等数学の範囲内で導出されたものである.

11:10 - 11:30

一般誤方向リスクを考慮したカウンターパーティリスク評価モデル
○山中卓(三菱UFJトラスト投資工学研究所(MTEC)),大高正明(三菱UFJトラスト投資工学研究所(MTEC))

概要

複数のリスクファクターで駆動されるデフォルト強度モデルによって一般誤方向リスクを考慮したカウンターパーティリスク計測を行う.
発表では金利系と為替系の商品から組成されるデリバティブポートフォリオに対してCVAの評価を行った数値例を示す.

11:30 - 11:50

マーケットインパクトの非線形性,弾力性,不確実性及びそれらの執行戦略への影響に関する比較静学
○石谷謙介(名城大学),加藤恭(大阪大学)

概要

マーケットインパクトとは,自己の取引行動が証券価格に与える影響の事である.本発表では,マーケットインパクトの非線形性,弾力性,不確実性といった性質がトレーダーの執行戦略にどのような影響を与えるのか,最適執行数理モデルを用いて数値検証を行う.

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数理的技法による情報セキュリティ研究部会 -session 1-

2014年3月19日(水)【会場:総合研究8号館2F 講義室2】(○は登壇者)
□座長:櫻田英樹(NTT)

9:20 - 9:40

Externalized Universally Composable の枠組みに対する記号的モデル
○吉田真紀(情報通信研究機構),鈴木斎輝(大阪大学),藤原融(大阪大学)

概要

暗号プロトコルの計算論的安全性を検証する際の重要な課題の一つとして,マッピング補題が成立する記号的モデルを定義することが挙げられる.ここでマッピング補題が成立するとは,元となる計算論的モデルにおいて無視できない確率で起きる実行状況が,その記号的モデルにおいて起きる実行状況に対応付けられることである.これによって,記号化による攻撃見逃しが無いことが保証される.本発表では,Externalized Universally Composability (EUC) のモデルに対してマッピング補題が成立する記号的モデルを提案する.EUC はPKIのようなグローバルな情報共有を想定したモデルであり,現在定式化されている実用的な安全性の中で最も強いことが示されている.EUC安全な暗号プリミティブ(公開鍵暗号や電子署名)の構成は未解決であるため,一般的な安全性をもつ暗号プリミティブを使用するプロトコルを対象とした.

9:40 - 10:00

情報理論的に安全なSecret Handshake
○齋藤匡恭(千葉大学大学院理学研究科),多田充(千葉大学統合情報センター)

概要

本論文は,2003年にBalfanzらが提唱した相互匿名認証Secret Handshakeを,情報理論的安全性の観点で考察する.現在用いられている暗号技術の多くは計算量的な仮定をその安全性の根拠としているが,計算機を進歩を考慮すると長期的な安全性の確保は困難となる.本論文では,Secret Handshakeに対する情報理論的安全性を定義し,その安全性を満たす方式を構築する.提案方式は文書復元型グループ署名を用いたものであり,2009年に清藤らが提案した情報理論的に安全なグループ署名方式を,2009年に焦らが述べた「Secret Handshakeに用いる文書復元型グループ署名方式の安全性の要件」を満たすように,変形し利用する.

10:00 - 10:20

negligible function の形式定義について
○岡崎裕之(信州大学),布田裕一(北陸先端技術大学院大学)

概要

著者等は定理証明システムを用いた安全性証明検証システムの開発を進めている.
暗号理論において,必要不可欠であるnegligible functionの定義を行うにあたり,形式言語上で記述を行うためには,一般的に知られているnegligible functionの定義では必ずしも十分に厳密とは言えない.そこで,本研究では形式化に適し,かつ既存の暗号理論体系に大きな影響を与えないような新たなnegligible functionの形式定義を提案し,一般的な定義との比較および提案する定義についての考察を行う.

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数理的技法による情報セキュリティ研究部会 -session 2-

2014年3月19日(水)【会場:総合研究8号館2F 講義室2】(○は登壇者)
□座長:萩谷昌己(東京大学)

10:30 - 11:00

ProVerifによるワンタイムパスワード認証方式に対する形式的な安全性検証
○荒井研一(東京理科大学),岩本智裕(東京理科大学大学院理工学研究科),金子敏信(東京理科大学)

概要

ProVerifは,Blanchetらが開発した形式モデル(Dolv-Yaoモデル)での暗号プロトコルの自動検証ツールであり,Horn節を用いたプロトコル表現に基づいている.ProVerifは,暗号プロコルに要求される秘匿や認証などの安全性検証を自動で行うことができ,様々な暗号プロトコルの検証が可能である.また,ワンタイムパスワード認証方式は,セッション毎にパスワードを変更することにより,通信路が盗聴されたとしても安全性を保つことのできる認証方式であり,様々な方式が提案されている.本発表では,ワンタイムパスワード認証方式についてProverifを用いて形式的に記述し,安全性検証を行う.

11:00 - 11:30

量子暗号プロトコルの形式的検証のための確率双模倣
○久保田貴大(東京大学),角谷良彦(東京大学),加藤 豪(NTT),河野 泰人(NTT),櫻田 英樹(NTT)

概要

量子プロトコルの検証において,プロトコルの等価関係が議論されることがある.量子プロセス計算qCCSでは,プロトコルの等価関係は,それらを形式化したコンフィグレーションの双模倣関係として表すことができる.従来の双模倣関係は,コンフィグレーションたちが外から見て同じように振る舞うという意味であった.
本研究ではその条件を弱め,無視できる確率を除いて同じように振る舞うという,確率双模倣関係を定義した.そして,この概念を用いてShorとPreskillによるBB84鍵配送プロトコルの安全性証明におけるModified Lo-Chauプロトコルが安全であることを形式的に検証した.

11:30 - 11:50

スケジューラを用いた量子プロセス間の観測同値
○安田和矢(東京大学 B4),久保田貴大(東京大学 D3),角谷良彦(東京大学)

概要

量子プロセス計算において,bisimulationやbarbed congruenceといった量子プロセス間の等価関係が定義されてきた.しかし,直感的には等価だといえるような量子プロセスであっても,これらの関係では等価とみなすことのできないものがある.そこで,観測同値という等価関係を量子プロセス計算qCCSに導入する.観測同値では量子プロセス内部の状態遷移を考慮せず,量子プロセス外部から観測可能な情報のみを考慮に入れる.
量子プロセスの状態遷移には確率的な遷移と非決定的な遷移が存在するため,非決定性を解消して量子プロセス状態の確率分布を得るものとしてスケジューラを導入する.観測同値はスケジューラの制限によって変化するため,それらの関係を調べる.

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科学技術計算と数値解析研究部会 -session 1-

2014年3月19日(水)【会場:総合研究8号館3F 講義室3】(○は登壇者)
□座長:杉原正顯(青山学院大学)

10:50 - 11:10

拘束点増加に伴う代用電荷法の誤差収束の検討
○青山高之(愛媛大学M1),岡野大(愛媛大学),天野要(愛媛大学),遠藤慶一(愛媛大学)

概要

代用電荷法はLaplace方程式のDirichlet問題等に対する数値解法の一つである.通常は同数の拘束点と電荷点が用いられ,その場合の誤差の評価はよく知られている.本研究では,電荷点数を固定し,拘束点を増加させた場合の誤差のふるまいを検討する.特に円板と球を問題領域とした場合を考える.

11:10 - 11:30

離散不等式の解析と非線形シュレディンガー方程式に対するある保存差分スキームの理論解析
○小島広樹(東京大学M1),松尾宇泰(東京大学),降旗大介(大阪大学)

概要

非線形シュレディンガー方程式に対し一連の高精度保存差分スキームがMatsuoら(2002)により提案されたがその複雑さから理論解析が未完であった.今回我々は関数解析で用いられる不等式の差分に基づく有限次元版を考え,そこで微分項を中心差分に取り替えた離散不等式を証明し,スキームの解析を行った.本発表では離散不等式の解析を軸にMatsuoら(2002)の差分スキームに対する統一的な理論解析の手法を提案する.

11:30 - 11:50

一般の境界条件の下での保存・散逸的不連続ガレルキン法
○相本佳史(東京大学M2),松尾宇泰(東京大学),宮武勇登(東京大学D2)

概要

著者らは応用数理学会2013年度年会において,1次元周期境界条件下でエネルギー保存・散逸則を保つ不連続ガレルキンスキームを提案した.本発表では,同手法がより一般的な境界条件下でも成立することを示し,数値例を紹介する.そして,同手法を空間2次元に拡張する試みについて紹介する.

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科学技術計算と数値解析研究部会 -session 2-

2014年3月19日(水)【会場:総合研究8号館3F 講義室3】(○は登壇者)
□座長:岡野大(愛媛大学)

15:00 - 15:20

修正Hunter--Saxton方程式に対するエネルギー保存スキーム
◯宮武勇登(東京大学D2),DavidCohen(Umea*Universitet,Sweden),降旗大介(大阪大学),松尾宇泰(東京大学)

概要

本発表では,修正Hunter--Saxton方程式に対して,エネルギー保存スキームを用いて進行波解の数値計算を行うことを考える.ただし,この目的は同方程式の解の非一意性により存外難しい(ただし,進行波解に限定すれば解は一意に定まる).この問題に対して,エネルギー保存スキームに差分作用素の一般逆作用素を組合せることで,進行波解の数値計算が可能になることを示す.

15:20 - 15:40

非線形波動方程式の差分解の爆発について
○佐々木多希子(東京大学D1),齊藤宣一(東京大学)

概要

非線形偏微分方程式の解の爆発時刻を解析的に求めることは一般的に難しく,数値計算によって爆発時刻を近似的に求める方法が研究されている.近年Choにより双曲型方程式に対し爆発時刻を数値的に求める手法が提案されたが,その提案手法では差分解の厳密解への収束証明が未解決だった.我々はこの問題に対し,差分解の厳密解の収束証明を示すことができ,数値爆発時刻の収束証明のできる手法を得ることに成功した.

15:40 - 16:00

Sinc-Gaussサンプリング公式を用いた高速グリッディングとその応用
○田中健一郎(公立はこだて未来大学)

概要

関数に対し,ある不等間隔点列上でのみその関数値が与えられている場合に,等間隔格子上での関数値を与える操作をグリッディングと呼ぶ.これを行うためには既知の様々な補間公式が使える.しかし,これらを素朴に用いると,各格子点ごとに補間の計算を行うため時間がかかる.本講演では,Sinc-Gaussサンプリング公式を用いて,グリッディングを高精度かつ高速に行えることを示し,さらにその応用を述べる.

16:00 - 16:20

Numerical Methods Study for GPS Receivers
○Deng, Li (Univ. Wyoming)

Abstract

he Global Positioning System (GPS) is used to accurately locate a receiver. Satellite geometry and range measurements introduce errors in positioning algorithms. The goal of this study is to develop new positioning algorithms to improve the accuracy of the estimated position and decrease computation time. Different iterative and direct positioning algorithms have been developed. The iterative algorithm has higher accuracy while the direct algorithm has lower computation time when the two are compared. Due to the inaccuracy of the direct method we use the iterative method to partially solve the original problem and then use the direct method to complete the computation. In this talk, we present both linearized and non-linearized iterative algorithms and both ordinary and generalized least square direct algorithms to solve the trilateration problem. Finally, we compare the accuracy and computational time of the new methods with the traditional Newton-Raphson method.

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科学技術計算と数値解析研究部会 -session 3-

2014年3月19日(水)【会場:総合研究8号館3F 講義室3】(○は登壇者)
□座長:松尾宇泰(東京大学)

16:30 - 16:50

特性曲線有限要素法における数値積分公式と安定性
○内海晋弥(早稲田大学M2),田端正久(早稲田大学)

概要

特性曲線有限要素法は,流れ問題に対する有力な解法である.しかし,合成関数項に数値積分が使われることによって理論で示された収束結果が得られず,また,発散する数値例も存在する.本報告では,数値積分公式や時間刻みの設定による安定性への影響について述べる.

16:50 - 17:10

Analysis of a finite volume scheme for the Keller-Segel system of chemotaxis
齊藤宣一(東京大学),○周冠宇(東京大学D2)

Abstract

A linear finite volume scheme is introduced for a chemotaxis model proposed by Keller & Segel. The system describes the aggregation of slime moulds resulting from their chemotactic features. The well- posedness, conservation of mass and positivity are proved for our scheme. The error estimates are derived. Some numerical experiments are presented. We investigate numerically the blow-up of the solution for large mass in our numerical experiments. Moreover, we apply the finite volume scheme to the chemotaxis model with symmetric solution in a disk/ball domain, which is equivalent to a system in 1D, and we derive some analysis of the numerical blow up.

17:10 - 17:30

平面弾性問題に対するリフティング項付きハイブリッド型DGFEM
○小山大介(電気通信大学),菊地文雄(一橋大学)

概要

平面応力問題に対するリフティング項付きハイブリッド型不連続ガレルキン有限要素法を定式化し,その妥当性を示すためにKorn型不等式を証明する.その証明では,Brennerによる再構成作用素が重要な役割を果たす.このKorn型不等式から,離散近似問題の一意可解性が保証され,離散近似解の誤差評価が導出される.

17:30 - 17:50

不連続ガレルキン有限要素法に関連する離散型逆トレース定理
○菊地文雄(一橋大学),小山大介(電気通信大学)

概要

不連続ガレルキン法では,要素間で不連続な近似関数を扱うため,通常のソボレフ空間での諸結果を必ずしも利用できず,離散版の確立が必要になる.そのための一手法として,再構成作用素の構築と利用がある.これは,不連続関数からなめらかな関数を構成し,通常のソボレフ空間での結果も適用するというものである.その際,内部ペナルティ項に関する評価が本質的と捉え,逆トレース定理の離散版を提出し,適用例も挙げた.

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研究部会紹介(1)

2014年3月19日(水)【会場:総合研究8号館3F NSホール】

13:30-13:40
科学技術計算と数値解析研究部会

○杉原正顯(青山学院大学) 主査

13:40-13:50
ウェーブレット研究部会

○芦野隆一(大阪教育大学) 主査

13:50-14:00
応用カオス研究部会

○梅野健(京都大学) 主査

14:00-14:10
応用可積分系研究部会

○永井敦(日本大学) 主査

14:10-14:20
行列固有値問題の解法とその応用研究部会

○多田野寛人(筑波大学) 幹事

14:20-14:30
計算の品質研究部会

○尾崎克久(芝浦工業大学) 幹事

14:30-14:40
産業における応用数理研究部会

○今倉暁(筑波大学)

14:40-14:50
数理医学研究部会

研究部会紹介(2)

2014年3月19日(水)【会場:総合研究8号館3F NSホール】

15:00-15:10
数理政治学研究部会

15:10-15:20
数理設計研究部会

○畔上秀幸(名古屋大学) 主査

15:20-15:30
数理的技法による情報セキュリティ研究部会

○櫻田英樹(NTT) 幹事

15:30-15:40
数理ファイナンス研究部会

15:40-15:50
数論アルゴリズムとその応用研究部会

○中村憲(首都大学東京) 主査

15:50-16:00
メッシュ生成CAE研究部会

○江澤良孝(東洋大学) 主査

16:00-16:10
離散システム研究部会

○岩田覚(東京大学) 主査

16:10-16:20
連続体力学の数理研究部会

研究部会連合発表会10周年企画セッション

2014年3月19日(水)【会場:総合研究8号館3F NSホール】

16:30 - 17:00
【基調講演】高田会長「産業界から見た研究部会活動と研究部会活性化について」
17:00 - 17:50
パネル討論 研究部会10年の活動と今後の研究部会活性化について 
登壇者(案):高田会長, 中村憲, 櫻田英樹, 芦野隆一
司会:梅野健(研究部会担当理事)

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数理政治学研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館1F 講義室1】(○は登壇者)
□座長:大山達雄(政策研究大学院大学)

9:40 - 10:00

シミュレーションによる議員定数配分方式の偏りについて
○ハンスックウォラパーニット スマッチャヤー(大阪工業大学大学院D1),一森哲男(大阪工業大学)
LinkIconPDFダウンロード

10:00 - 10:20

我が国国政選挙における得票構造の分析
○佐藤達己(筑波大学大学院M1),岸本一男(筑波大学)

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計算の品質研究部会 -session 1-
(The 7th CREST-SBM International Conference INVA2014共催)

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館1F 講義室1(○は登壇者)
□session chairperson: Takeshi Ogita (Tokyo Woman's Christian University)

10:30 - 10:50

Accurate enclosure for the gamma function over the full floating-point range
○Siegfied M. Rump (Hamburg University of Technology, Germany)

10:50 - 11:10

On complex multiplication and division
○Jean-Michel Muller (ENS de Lyon),Peter Kornerup (University of Southern Denmark),Claude-Pierre Jeannerod (ENS de Lyon),Nicolas Louvet (ENS de Lyon)

11:10 - 11:30

On the boundary shape of matrix polytope products
○Florian Bünger (Hamburg University of Technology)

11:30 - 11:50

On the norms of interval matrices
○Behnam Hashemi (Shiraz University of Technology),Hanieh Tavakolipour (Shiraz University of Technology)

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計算の品質研究部会 -session 2-
(The 7th CREST-SBM International Conference INVA2014共催)

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館1F 講義室1(○は登壇者)
□session chairperson: Yoshitaka Watanabe (Kyushu University)

13:30 - 13:50

Orbital stability investigation for travelling waves in a nonlinearly supported beam
○Michael Plum (Karlsruhe Institute of Technology)

13:50 - 14:10

Interfaces Supporting Surface Gap Soliton Ground States in the 1D Nonlinear Schroedinger Equation
○Kaori Nagato-Plum (Karlsruhe Institute of Technology)

14:10 - 14:30

Error Bounds for Differential Linear Variational Inequality
○Xiaojun Chen (The Hong Kong Polytechnic University)

14:30 - 14:50

Verified computations for hyperbolic 3-manifolds
○Neil Hoffman (The University of Melbourne)

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計算の品質研究部会 -session 3-
(The 7th CREST-SBM International Conference INVA2014共催)

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館1F 講義室1(○は登壇者)
□session chairperson: Takuma Kimura (Waseda University)

15:00 - 15:20

An alternative approach of invertibility verifications and norm estimations for linear elliptic operators
Takehiko Kinoshita (Kyoto University), ○Yoshitaka Watanabe (Kyushu University), Mitsuhiro T. Nakao (SASEBO National College of Technology)

15:20 - 15:40

A uniform approach to high-precision verified eigenvalue bounds for self-adjoint differential operators
○Xuefeng Liu (Waseda University),Michael Plum (Karlsruhe Institute of Technology, Germany),Shin'ichi Oishi (Waseda University; CREST/JST)

15:40 - 16:00

Verified numerical classification of non-trivial solutions to elliptic equations
○Akitoshi Takayasu (Waseda University),Xuefeng Liu (Waseda University), Shin'ichi Oishi (Waseda University, CREST/JST)

16:00 - 16:20

An a priori estimation of the Sobolev embedding constant and its application to numerical verification for solutions to PDEs.
○Kazuaki Tanaka (Waseda University),Kouta Sekine (Waseda University),Makoto Mizuguchi (Waseda University), Shin'ichi Oishi (Waseda University, CREST/JST)

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計算の品質研究部会 -session 4-
(The 7th CREST-SBM International Conference INVA2014共催)

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館1F 講義室1(○は登壇者)
□session chairperson: Naoya Yamanaka (Waseda University)

16:30 - 16:50

Iterative Refinement for Symmetric Eigenvalue Problems
○Takeshi Ogita (Tokyo Woman's Christian University)

16:50 - 17:10

Inverse Matrix of Triangular Matrices for Verified Numerical Computations
○Katsuhisa Ozaki (Shibaura Institute of Technology),Takeshi Ogita (Tokyo Woman's Christian University),Shin'ichi Oishi (Waseda University)

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数理設計研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館2F 講義室2】(○は登壇者)
□座長:代田健二(愛知県立大学)

9:00 - 9:20

振動固有対を用いた建造物の損傷同定
○多湖和馬(名古屋大学M2),青木孝義(名古屋市立大学),畔上秀幸(名古屋大学)

9:20 - 9:40

固有振動数に対するビード形状最適化問題の数値解法
○新谷浩平(名古屋大学D3),畔上秀幸(名古屋大学)

9:40 - 10:00

低侵襲性人工血管の開発に向けて
○中澤嵩(東北大学),鵜川豊世武(岡山大学)

10:00 - 10:20

流れ場の安定性に関する形状最適化について
○畔上秀幸(名古屋大学),中澤嵩(東北大学)

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数理設計研究部会 -session 2-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館2F 講義室2】(○は登壇者)
□座長:畔上秀幸(名古屋大学)

10:30 - 10:50

位相・形状最適化の後処理における CAD 曲面生成法
○竹内謙善(株式会社くいんと),石坂尚也(株式会社くいんと)

10:50 - 11:10

高精度数値解法を用いた H1 勾配法の有効性の検証
渡邉祥(愛知県立大学M1),○代田健二(愛知県立大学)

11:10 - 11:30

コスト最小化問題の可解性と最適密度がみたす方程式
○海津聰(東京理科大学)

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産業における応用数理研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館2F 講義室2(○は登壇者)

13:30 - 13:50

スーパーコンピュータ「京」の産業利用事例
○伊藤聡(理化学研究所)

13:50 - 14:10

最大エントロピー法を用いた光学スペクトルの解析
○善甫康成(法政大学)

14:10 - 14:30

分散並列ライブラリSLEPcによる固有値解析
○前田恭行(筑波大学D1),二村保徳(筑波大学D3),矢野貴大(筑波大学M1),櫻井鉄也(筑波大学)

14:30 - 14:50

疫学解析の今昔 -ビッグデータへの展開-
○川口喬久(京都大学),山田亮(京都大学),松田文彦(京都大学)

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産業における応用数理研究部会 -session 2-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館2F 講義室2(○は登壇者)

15:00 - 15:20

地球シミュレ-タと産業利用
○福井義成(海洋研究開発機構)

15:20 - 15:40

多次元コンパクト差分法による補間公式を用いた特性曲線移流スキーム
○名古屋靖一郎(アーク情報システム)

15:40 - 16:00

Adaptive Smoothed Aggregation マルチグリッド前処理の流体計算への適用
○西村恒希(筑波大学M1),今倉暁(筑波大学),櫻井鉄也(筑波大学)

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連続体力学の数理研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館2F 講義室2(○は登壇者)
□座長:大塚厚二(広島国際学院大学)

16:30 - 16:50

動的せん断破壊過程における摩擦の数理モデル
○平野史朗(筑波大学システム情報系),山下輝夫(東京大学地震研究所)

16:50 - 17:10

FreeFem++でのき裂進展数値計算と可視化について
○高石武史(広島国際学院大学)

17:10 - 17:30

生体内での光拡散現象に対する数値的手法の比較
○藤原宏志(京都大学大学院情報学研究科)

17:30 - 17:50

FreeFem++数理思考プログラミング
○大塚厚二(広島国際学院大学)

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離散システム研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F 講義室3(○は登壇者)

9:00 - 9:20

分数計画による頂点彩色問題の定式化
○鮏川矩義(東京工業大学)

9:20 - 9:40

一般化ターミナルバックアップ問題に対する多項式時間アルゴリズム
小林佑輔,○松岡達也(東京大学)

9:40 - 10:00

2次双劣モジュラ関数の標準分解とそのネットワーク表現に関する研究
○石井勇太,平井広志(東京大学)

10:00 - 10:20

大域的に剛なグラフの特徴付けについて
○谷川眞一(京都大学)

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離散システム研究部会 -session 2-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F 講義室3(○は登壇者)

10:30 - 10:50

グラフ理論を用いた旅行計画アプリケーションの提案
○清水蘭,萩田真理子(お茶の水女子大学)

10:50 - 11:10

グラフの分散彩色多項式
○小林千洋,中田有紗,萩田真理子(お茶の水女子大学)

11:10 - 11:30

Halin graphのLov\'asz・Plummer予想について
Guantao Chen(ジョージア州立大学),榎本彦衛(早稲田大学),小関健太(国立情報学研究所,JST ERATO河原林巨大グラフプロジェクト),○土屋翔一(東京理科大学)

11:30 - 11:50

Offensive alliances in trees
Bacquela, Guillaume(日本大学),江川嘉美(東京理科大学),今村茂樹(日本大学),○木村健司(東京理科大学),斎藤明(日本大学)

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ウェーブレット研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F 講義室3(○は登壇者)

13:30 - 14:30  座長:守本晃(大阪教育大学)

【特別講演】
シフト直交ウェーブレットの構成法とその発展
○福田尚広(筑波大学),木下保(筑波大学)

概要

ウェーブレットは,正規直交,双直交,半直交,シフト直交の4つにしばしば分類される.
本講演では,この4つのウェーブレットの構成法をレビューした後,これらに分類できない,新しいタイプのウェーブレットの構成法について紹介する.

14:30 - 14:50  座長:井川信子(流通経済大学)

ウェーブレット関数のヒルベルト変換を生み出すスケーリング関数に関するユニタリ作用素の局在性について
○萬代武史(大阪電気通信大学),芦野隆一(大阪教育大学),守本晃(大阪教育大学)

概要

スケーリング関数とウェーブレット関数のペアがあるとき,ウェーブレット関数のヒルベルト変換を作り出すスケーリング関数を元のスケーリング関数から対応させるユニタリ作用素を考えることができる.この作用素はゼロモーメント条件のもとで,よい局在性を持つことを報告する.

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ウェーブレット研究部会 -session 2-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F 講義室3(○は登壇者)

15:00 - 15:20  座長:福田尚広(筑波大学)

ハール変換を利用した高精細画像圧縮における演算量の軽減に関する研究
○森田雅貴(名城大学),芦澤恵太(舞鶴工業高等専門学校),山谷克(名城大学)

概要

近年のデジタル画像は急速に高精細,大容量化されており,画像データの表示,通信,および保存などの処理を効率よくするために,画像データの演算処理に係るコストをできるだけ低く抑える画像圧縮アルゴリズムの研究が重要となってきている.
デジタル画像の圧縮には局所的な周波数変換の貼り合わせによる方法が用いられるが,本研究では,演算量が小さく,さらにその仕組みも非常に単純なハール変換に着目し,高精細デジタル画像の低コスト圧縮法の開発を試みる.

15:20 - 16:20  座長:芦澤恵太(舞鶴工業高等専門学校)

【特別講演】
結晶構造を持つ3次元ウェーブレットの提案
遠藤智子(東京電機大学)

概要

固体物理学の結晶構造理論に基づく結晶格子上に定義される斜交座標系の3次元ウェーブレット(Crystal wavelets)について提案する.
結晶構造理論を取り入れることによって様々な結晶構造を持つウェーブレットを構成することが可能である.
そこで,本講演ではCrystal waveletsの構成方法について説明し,応用への可能性について検討する.

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ウェーブレット研究部会 -session 3-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F 講義室3(○は登壇者)

16:30 - 16:50  座長:遠藤智子(東京電機大学)

聴性脳幹反応の高速抽出解析法について
○井川信子(流通経済大学),守本晃(大阪教育大学),芦野隆一(大阪教育大学)

概要

聴性脳幹反応(ABR)は聴力検査や麻酔深度測定等臨床において使用される聴覚性誘発脳波である.
一方,微弱電位であるため,反応を多数収録して加算する処理が不可欠となっていて反応のリアルタイム判定ができない.そこで,ウェーブレット解析やカルマンフィルタによる波形推定を応用して,反応の高速抽出した結果について,報告する.

16:50 - 17:10  座長:藤田景子(富山大学大学院理工学研究部)

連続マルチウェーブレット変換の相関関数を用いた画像分離法
○守本晃(大阪教育大学),芦野隆一(大阪教育大学),萬代武史(大阪電気通信大学)

概要

平行移動を含む画像の重ね合わせを観測し,平行移動量やそれぞれの元画像の割合などのパラメータを推定する方法を考察する.
連続ウェーブレット変換の相関関数を用いて平行移動量を推定する方法を中心に分離アルゴリズムを提案する.

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メッシュ生成・CAE 研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F 講義室4(○は登壇者)

9:40 - 10:00

複雑構造物の等価モデルにおける解析と高精度化
○島村雅彦(東洋大学),江澤良孝(東洋大学)

概要

実構造物を大規模なメッシュ分割を用いて作成し,解析することは非常に困難であり,実用的ではない.そこで大規模なメッシュ分割を用いることなく実構造物を等価モデルである要素を用いて近似する手法を提案しその高精度化について考える.

10:00 - 10:20

折り紙工法によるトラスコア成形の解析技術の開発
○グエン・ホアン(明治大学博士課程学生),萩原一郎(明治大学)

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応用カオス研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F 講義室4(○は登壇者)
□座長:梅野健(京都大学)

10:30 - 10:50

半導体レーザーカオスを用いて発生したTHz波の金属V溝による検出
○赤峰勇佑(福井工業大学),白尾拓也(福井工業大学),岸端俊宏(福井工業大学),奥山豪(福井工業大学),桒島史欣(福井工業大学),谷正彦(福井遠赤外センター),栗原一嘉(福井大学教育),山本晃司(福井遠赤外センター),萩行正憲(阪大レーザーエネルギー学研センター),長島健(阪大レーザーエネルギー学研センター)

概要

以前は半導体レーザーをカオス発振さることで広帯域のTHz波波源の開拓をおこなっていた.その際にしようされるオーストンスイッチにSiレンズが使われるのがTHz領域の普通であった.そのSiレンズの代わりにMetal V Groove(MVG)を使用してみました.MVGギャップにTHz波を照射すると,表面プラズモン伝搬モードと結合することで,波長よりも小さい領域に超収束される.Siレンズの性能は非常によいがMVGとの比較で,SiレンズではPeak-to-Peak 500pA程に対し放物面鏡の位置などによっても変化はあるが良い時でMVGではPeak-to-Peak 600pA程確認できた.

10:50 - 11:10

電力パケットによるエネルギー表現に関する一考察
○縄田信哉(京都大学M2), 高橋亮(京都大学), 引原隆士(京都大学)

概要

エネルギーと情報の統合に向けたアプローチとして,電力のパケット化の議論がある.
我々は,シャノンの通信理論におけるメッセージを記号系列で表現する形式を参考に,電力パケットによるエネルギー表現の考察を行った.そして,エネルギーの記号系列による表現を集合により考察し,エネルギーを表現する記号系列の存在条件を示し,エネルギー表現の漸近的性質を導出した.本報告では,これらの考察で得られた結果をまとめる.

11:10 - 11:30

レーザー冷却における無限測度の役割
○秋元琢磨(慶応義塾大学)

概要

運動量空間上において運動量の大きさに依存してジャンプの大きさが決まるランダムウォークでは,通常のランダムウォークとは異なり原点(運動量ゼロ)に落ち込む性質がある.このようなランダムウォークを実際に構築する事は可能であり,レーザー冷却として使われている.この位置依存型ランダムウォークは,ランダム力学系として記述する事が可能である.本講演では,このランダム力学系は,特定のパラメータで無限測度を持つ事を示し,レーザー冷却における無限測度の役割について議論する.

11:30 - 11:50

Information flow and Lyapunov exponent on coupled map lattice
○Atsushi Iwasaki (京都大学M2)

Abstract

The information flow is studied in many fields, not only network theory but also meteorology, economics and so on. In such fields, the system on which information is transported is often modeled as a dynamical system which consists of the source part, the receiver part and the other parts. We regard the state of the source part at a certain time as the input, and the information of the input is transported to the receiver part. However, the dynamical system cannot transport information perfectly. Uncertainty is one of the reasons of the imperfect information flow. Unobserved states, which are states of the other parts for instance, are uncertainty on the system. External noise is also included in the uncertainty if it is added to the system.
The dynamical system is characterized by the Lyapunov exponent, and hence it is interesting to investigate the relation between the information flow and the Lyapunov exponent. If the Lyapunov exponent of the system is too small, difference of the inputs damps in the way of transportation and hence no correlation appears between the inputs and the receiver states. If the Lyapunov exponent of the system is too large, the receiver state responds sharply to the uncertainty. We, therefore, conjecture that the system does not transport information when the Lyapunov exponent is too small or too large and amount of information flow takes a peak value when the Lyapunov exponent is one middle value. In addition, we are also interested in the change of the information flow in the view point from the Lyapunov exponent when we add the noise to the system.
We calculate the information flow and the Lyapunov exponent on a 1-dimentional coupled map lattice numerically, and verify the conjecture. The sign of the Lyapunov exponent is negative when the amount of the information flow is maximized. The negative sign is observed in the two types of the coupled map lattices with the logistic map and with the tent map. We also show that, depending on the system parameter values, the noise added to a lattice point increases or decreases the information flow when the Lyapunov exponent is around the middle value. If both the source part and the receiver part are coupled with the noisy lattice point, it is no wonder that the amount of the information flow increases because both the parts share the common noise. One of remarkable findings is that the amount of the information may increase even when the noisy lattice point couples with the receiver part only.

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応用カオス研究部会 -session 2-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F 講義室4(○は登壇者)
□座長:奥富秀俊(東芝情報システム)

13:30 - 14:10

【特別講演】
混沌への探求(Exploration of Primitive Chaos)
○小笠原義仁(早稲田大学理工学術院),大石進一(早稲田大学理工学術院)

概要

Primitive Chaosと呼ばれる概念は,決定論,因果律,自由意志,不可逆性といった問題を問うために,発表者がオリジナルに提案した概念である.そして,この問題をトポロジカルな手法を用いて探求する事により,nodegenerate Peano continuumとCantor setの概念が創発されてくる様子を見る事が出来る.但し本研究では,「形態の概念」についての議論として理解されるトポロジーを,「概念の形態」についての議論としても解釈されている.それにより,我々の認識に潜む連続性(連続体)と離散性(0次元)の対比を垣間見る事が出来る.

14:10 - 14:30

カオス的スパイク応答型神経細胞モデルを用いたセルラーニューラルネットワーク
〇山口明宏(福岡工業大学),藤原正幸(福岡工業大学),久保正男(防衛大学校)

概要

カオス的スパイク応答を示す神経細胞モデルを要素として2次元のセルラーニューラルネットワークを構成し,複数の異なる局所的入力刺激に対する応答を解析した結果を報告する.

14:30 - 14:50

離散フーリエ変換検定法とその改良についての研究
○岡田大樹(京都大学B4),梅野健(京都大学)

概要

与えられた2値乱数系列が真の乱数系列であるかどうかを仮説検定する,複数の検定法をまとめた検定ツールがあるが,その著名な検定ツールに米国商務省標準技術局が公開しているNIST Special Publication 800-22がある.そのツールの評価法の1つであるDFT検定(離散フーリエ変換検定法)にはいくつかの理論的問題点がある.本論文ではまずその問題点を考察する.そしてその考察において各々のフーリエ係数間の従属関係があることが分かった.このことは,DFT検定の問題点をより強く裏付けるものとなる.
また,DFT検定の問題点の考察を通して,DFT検定とは検定対象が多少異なるが,周期的特徴を検出する独自の検定法を考案した.この検定法について,少数のフーリエ係数のみが大きくなるような乱数の検定においては離散フーリエ変換検定法より周期的特徴の検出能力が優れることが確認できた.
それの他に,離散フーリエ変換をより一般化した変換について考察し,それをもとにして作る新たな離散変換を離散フーリエ変換と置き換えるという変更を離散フーリエ変換検定法に加えることで,チェビシェフ写像などを生成法の基にするカオスな擬似乱数系列等を検定可能とする,擬似乱数系列の持つカオス性(=非乱数性)を棄却検定する検定法を構成した.

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応用カオス研究部会 -session 3-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F 講義室4(○は登壇者)
□座長:高橋亮(京都大学)

15:00 - 15:40

【特別講演】
カオスボルツマンマシン:カオス的ビリヤード系によるマルコフ連鎖モンテカルロ法
○鈴木秀幸(東京大学)

15:40 - 16:00

孤立系の平均場ダイナミクスにおける非線形応答
○小川駿(京都大学学振PD),山口義幸(京都大学)
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16:00 - 16:20

Arnold拡散とChirikov拡散間の推移について
○大久保健一(京都大学M1),梅野健(京都大学)

概要

3次元以上のハミルトン力学系では,KAM (Kolmogorov Arnold Moser)トーラスが等エネルギー曲面を分割できず,KAMトーラスの補集合である不安定領域は大域的に結び付き,網目状の構造を作り出す[7].この網目構造をArnold webといい,Arnold web上の大域的拡散をArnold拡散という.Froeschlé写像では摂動パラメータεがNekhoroshevの定理の上限を超えると,共鳴オーバーラップによってChirikov拡散が起こる.このようにFroeschlé写像ではArnold拡散とChirikov拡散が生じる[1-5].本発表では距離に関する分布が摂動パラメータを動かしたときにWeibull分布とどのように関係するかを述べる[6].Weibull分布のパラメータとArnold拡散,Chirikov拡散との関係を述べる.

〈参考文献〉
[1] C. Froeschlé, E. Lega and R. Gonczi, “FAST LYAPUNOV INDICATORS. APPLICATION TO ASTEROIDAL MOTION,” CELESTIAL MECHANICS & DYNAMICAL ASTRONOMY, 67, 41-62 ,1997.
[2] C. Froeschlé, M. Guzzo, and E. Lega, “Graphical evolution of the Arnold web: From order to chaos”, Science, 289, 2108–2110, 2000.
[3] C. Froeschlé, and E. Lega, "The fine structure of Hamiltonian systems revealed using the fast Lyapunov indicator "Chaotic Worlds: From Order to Disorder in Gravitational N-Body Dynamical Systems,227,131-165, 2006.
[4] C. Froeschle, E. Lega, and M. Guzzo, "Analysis of the chaotic behaviour of orbits diffusing along the Arnold web", CELESTIAL MECHANICS & DYNAMICAL ASTRONOMY ,95, 1-4, 141-153, 2006.
[5] E. Lega, M. Guzzo, and C. Froeschle, "A numerical study of the hyperbolic manifolds in a priori unstable systems. A comparison with Melnikov approximations", CELESTIAL MECHANICS & DYNAMICAL ASTRONOMY, 107, 1-2, SI, 115-127, 2010.
[6] 大久保健一, “Froeschlé写像を用いたハミルトン系カオスの解析”, 卒業論文(早稲田大学, 2013), 相澤研究室.
[7] S. Shinkai, “Singular Fluctuations in Infinite Ergodic Systems and Anomalous Relaxation in Hamiltonian Systems”, Ph.D thesis (Waseda University, 2012), 相澤研究室.

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応用カオス研究部会 -session 4-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F 講義室4(○は登壇者)
□座長:桒島史欣(福井工業大学)

16:30 - 17:10

【特別講演】
不規則摂動系におけるカオス
○矢ヶ崎一幸(広島大学理学研究科)

17:10 - 17:30

無限峰写像とランダム力学系
○中川正基(早稲田大学先進理工学部)

概要

無限峰写像の統計的性質を理解する際,写像力学系をランダム力学系で近似する方法(ランダム化)が有効です.しかし,ランダム化の方法は軌道の性質は明らかにしますが,リャプノフ指数には決定的な違いが生じます.このことを幾つかの例を通して述べます.また,ランダム化の方法には数学的証明はありませんが,その根拠について一様分布論を挙げて考察したいと思います.

17:30 - 17:50

Superefficientなモンテカルロ計算を基礎とする超高密度CDMAシステムについて
○梅野健(京都大学)

概要

計算誤差がサンプル数Nに関してO(1/N)の様に振る舞うSuperefficientなモンテカルロ計算が,Weylの準乱数やカオス負相関の利用で実現されることが解っている[1],[2].
本講演では,干渉雑音を圧倒的に低減でき結果的に従来のCDMA(符号分割多重接続)通信よりも拡散符号長Nに対してO(N^2)(従来は同一ビット誤り率下においてO(N)しか収容できない)と圧倒的な多数ユーザー収容可能な超高密度CDMAシステムのコンセプトの提案をSuperefficientなモンテカルロ計算とカオスCDMA[3]を基礎として行い,その数理的実現例について紹介する.
 

参考文献
[1] K. Umeno, "Chaotic Monte Carlo Computation: A Dynamical Effect of Random Number Generations", Japanese Journal of Applied Physics, vol. 39 (2000), pp.1442-1456.
[2] C-A. Yang, K. Yao, K. Umeno and E. Biglieri, "Using Deterministic Chaos for Superefficient Monte Carlo Simulations", IEEE Circuits and Systems Magazine, vol. 13 (2013), pp. 26-35.
[3] K. Umeno and K. Kitayama, "Spreading sequences using periodic orbits of chaos for CDMA", Electronics Letters, vol. 35 (1999), pp. 545-546.

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応用可積分系研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F Nホール】(○は登壇者)
□座長:礒島伸(法政大学)

9:00 - 9:20

追従モデルを用いた渋滞吸収運転の数値シミュレーション
◯谷口洋平(東京大学),西遼佑(国立情報学研究所),江崎貴裕(東京大学),西成活裕(東京大学)
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9:20 - 9:40

平面離散曲線の等角変形と離散Burgers階層
○梶原健司(九大IMI),黒田利信(九大数理),松浦望(福岡大理)

9:40 - 10:00

アステカダイヤモンドのタイリング定理の拡張
○上岡修平(京都大学)

10:00 - 10:20

離散可積分系の特異点閉じ込めと互いに素条件について
〇神吉雅崇(東大数理),時弘哲治(東大数理),間瀬崇史(東大数理),間田潤(日大生産工)
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応用可積分系研究部会 -session 2-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F Nホール】(○は登壇者)
□座長:野邊厚(千葉大学)

10:30 - 10:50

ボトルネックにおける粉体の挙動について
○増田匠(東京大学)
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10:50 - 11:10

符号付き超離散Painleve III型方程式の特殊解の系列
〇田淵章子,薩摩順吉(青山学院大学),礒島伸(法政大学)
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11:10 - 11:30

q-Bessel関数の符号付き超離散極限
○礒島伸(法政大学理工学部)
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11:30 - 11:50

切頂正多面体上の離散ソボレフ不等式の最良定数
○山岸弘幸(東京産技高専),亀高惟倫(大阪大学),永井敦(日本大学),渡辺宏太朗(防衛大学校),武村一雄(日本大学)
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応用可積分系研究部会 -session 3-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F Nホール】(○は登壇者)
□座長:由良文孝(はこだて未来大学)

13:10 - 13:30

非線形問題に対する超離散カルマンフィルターの提案
〇窪田萌,薩摩順吉(青山学院大学)
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13:30 - 13:50

パターン生成CAの方程式による解析
◯新田真奈美(早稲田大学基幹理工),高橋大輔(早稲田大学基幹理工)
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13:50 - 14:10

TASEPを用いた交差点における車と歩行者の相互作用の解析
○伊藤秀剛(東京大学),西成活裕(東京大学)
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14:10 - 14:30

$C^{(1)}_N$型離散戸田格子の幾何学的実現
○野邊厚(千葉大学教育学部)
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14:30 - 14:50

C1級初期値問題に対する運動量保存則について
○佐々成正(日本原子力機構)

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数論アルゴリズムとその応用研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木) 【会場:総合研究8号館3F Nホール】(○は登壇者)
□座長:松尾和人(神奈川大学)

15:20 - 15:40

Kachisa-Shaefer-Scott 曲線のパラメータ数の見積もり
○清村優太郎(九州大学M2),岩本憲泰(九州大学D1),横山俊一(九州大学),早坂健一郎(九州大学D2),王イントウ(九州大学),安田貴徳(公益財団法人九州先端科学技術研究所),高島克幸(三菱電機),高木剛(九州大学)

概要

楕円曲線上のペアリングを用いることで, 従来の公開鍵暗号では実現困難な新しい暗号プロトコル(関数型暗号など)を構成することができる. ペアリングフレンドリ曲線は, 曲線パラメータである素数q, rに依存する. ある安全性レベルに適したペアリングフレンドリ曲線の生成は非自明である. そのため, そのようなペアリングフレンドリ曲線の曲線パラメータである(q, r)の個数を見積もることは重要である. 128ビット安全性を満たすBarreto-Naehrig (BN) 曲線の曲線パラメータ(q, r)の個数は, NaehrigやBoxallによって見積もられた.
今回は, 彼らの手法を拡張し192, 224ビット安全性を満たすKachisa-Shaefer-Scott (KSS)曲線の曲線パラメータ(q, r)の個数の見積もりを行う. 具体的な手法としては, Bateman-Horn予想を用いた理論的な見積もり, およびMagmaを用いてある特定の短い区間内の(q, r)の個数を実際に数え上げることによる見積もりを行う. 本講演ではこれらの見積もり結果をもとに, 192, 224ビット安全性を満たすKSS曲線の曲線パラメータ(q, r)を見つけることは困難ではないということを報告する.

15:40 - 16:00

指数計算法におけるLanczos法のGPU実装について
○林卓也(九州大学),篠原直行(情報通信研究機構),高木剛(九州大学)

概要

離散対数問題の高速な解法である指数計算法では,大きな自然数を法とする巨大かつ疎な連立一次合同式を解く必要がある.
本発表では,連立一次合同式を解くアルゴリズムであるLanczos法のGPU上での実装とその実験結果について報告する.

16:00 - 16:20

Matrix NTRUの格子簡約に対する攻撃解析
○山口雄也(九州大学B4, 公益財団法人九州先端科学技術研究所),安田貴徳(公益財団法人九州先端科学技術研究所),Dahan Xavier(九州大学),櫻井幸一(九州大学, 公益財団法人九州先端科学技術研究所)

概要

Web上での秘密通信には,秘密情報の漏洩を防ぐために暗号化を行うことが必要不可欠である. ここで用いられる暗号は,数学的に困難な問題に安全性の根拠をおいた公開鍵暗号という暗号である. 秘密通信を支える公開鍵暗号の攻撃に対する耐性は重要な研究課題である.
格子暗号は,公開鍵暗号の一つであり,格子という数学的な構造に付随する困難な問題を安全性の根拠としている. 特に,NTRUという多項式環を用いた格子暗号は盛んに研究されており,様々な変形方式も考案されている. その変形方式の一つに,多項式環の代わりに行列環を用いたMatrixNTRUと呼ばれているものがある.
我々は,Matrix NTRUに付随している格子に着目し,その安全性について解析する. Matrix NTRUに付随している格子は規則的で疎性を持つため,より小さい格子の問題に還元できる可能性がある. 還元できるのであれば,既存のMatrix NTRUは,現在考えられているよりも低い安全性を持つことになる. 今回は還元可能な格子を示し,Matrix NTRUの実際の安全性について考察する.

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数論アルゴリズムとその応用研究部会 -session 2-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F Nホール】(○は登壇者)
□座長:青木美穂(島根大学)

16:30 - 16:50

A new cryptosystem based on Diophantine equations
○平田典子(日本大学),T. Kovacs(University of Debrecen, 日本大学学振)

Abstract

We have recently obtained a fundamental method to determine all the S-integral solutions to an elliptic curve defined over a number field. In this talk, we present an application for a new cryptosystem relied on the method due to Diophantine approximations.

16:50 - 17:10

準モンテカルロ積分のためのWAFOMの小さい(t, m, s)-net
○原瀬晋(東京工業大学学振)

概要

一様分布論の応用として準モンテカルロ法による多重積分の数値計算を考える.
従来,discrepancy と呼ばれる一様性の指標に基づいた低齟齬列(low-discrepancy sequence)が数値積分に応用されてきた. 最近,松本-斎藤-Matobaにより準モンテカルロ点集合の評価指標WAFOMが提案された. この指標は高速計算可能であり,滑らかな関数に対して高次の収束を保証するDickの積分誤差不等式に基づく. 松本氏ら及び原瀬-大堀はWAFOMのみを指標として用いてランダムサーチで点集合を探索した結果,滑らかな関数に対しては高次収束する一方,滑らかでない関数に対しては既存の低齟齬列よりも劣る傾向のあることを確認した. そこで,本講演では,digital (t, m, s)-netと呼ばれるdiscrepancyの小さい点集合のクラスに着目し,その中で低WAFOM点集合の探索を試みる. 特に,線形スクランブルと呼ばれる手法を使って低WAFOM点集合を探索する. 数値実験により滑らかな関数に対する高次収束と滑らかでない関数に対する頑健性を示す.

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数理医学研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F Sホール】(○は登壇者)

9:00 - 9:20

生体磁場分析におけるGeselowitz方程式の可解性と数値解析
○太田雄也(大阪大学)

9:20 - 9:40

Noise bias-removed siganal subspace estimator for improving sourace estimation in MEG measurement
○Nuanprasert Somchai(大阪大学)

9:40 - 10:00

Individual cancer cell modeling with integrated penality free boundary
○Mohd Ariff Bin Admon(大阪大学)

10:00 - 10:20

MMP2活性化機構のパスウェイNW解析(第3報)局所NW構造とダイナミクス
○川崎秀二(岩手大学),Dhisa Minerva(大阪大学)

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行列・固有値問題の解法とその応用研究部会 -session 1-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F Sホール】(○は登壇者)
□座長:野寺隆(慶應義塾大学)

10:30 - 10:50

ハウスホルダ変換によるQR分解について
○村上弘(首都大学東京)

概要

行列のQR分解にハウスホルダ直交変換を用いる場合であっても,その実装に依っては行列が極めて悪条件の場合には得られる Qの正規直交性が大きく崩れてしまうことが起きうる.

10:50 - 11:10

タイルQR分解のタイルサイズチューニング
○鈴木智博(山梨大学)

概要

行列を小行列(タイル)に分割して行列分解を行うタイル分解は並列性の高いアルゴリズムとして注目されている.本発表では,タイル分解の性能パラメータであるタイルサイズが,行列サイズ,スケジューリング方式によりどのように変化するかを紹介する.

11:10 - 11:30

OpenCLによるタイルアルゴリズムのGPU実装とスケジューリング
○森剛(山梨大学M2),鈴木智博(山梨大学)

概要

並列処理フレームワークであるOpenCLを用い,行列分解のタイルアルゴリズムを実装した.スケジューリングによる速度変化の検証や,GPUによる処理の高速化について発表する.

11:30 - 11:50

Strassenのアルゴリズムを用いた多倍長行列積の高速化
○幸谷智紀(静岡理工科大学)

概要

本講演では任意の行列サイズ・精度に対応し,Strassenのアルゴリズムを用いて高速化した行列積計算の性能について述べる.

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行列・固有値問題の解法とその応用研究部会 -session 2-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F Sホール】(○は登壇者)
□座長:曽我部知広(愛知県立大学)

13:30 - 13:50

前進(後退)代入計算を含む前整調処理つき反復法について
○藤野清次(九州大学), 岩里洸介(九州大学大学院)

概要

新しい考え方である,「前(ぜん)整調処理」について説明したあと,反復法の性能評価を行う.

13:50 - 14:10

非対称行列系に対する柔軟なILU分解前処理について
○中村貴稔(慶應義塾大学M2),野寺隆(慶應義塾大学)

概要

大規模な線形方程式の解法の1つである GMRES法の収束を向上させる手法の1つにILU分解による前処理がある.本発表では,柔軟なILU分解を用いた前処理技法を提案する.柔軟なILU分解は,分解後の下三角行列の各列および上三角行列の各行の最大非ゼロ要素数を,計算中の各列や各行のノルムや対角要素に応じて最大非ゼロ要素数を制御することで,GMRES法の計算時間を減少できることを数値実験により示す.

14:10 - 14:30

Block BiCGSTAB(l)法の構築と安定化
○齋藤周作(筑波大学B4),多田野寛人(筑波大学),今倉暁(筑波大学)

概要

本研究では,複数右辺ベクトルを持つ連立一次方程式に対して,BiCGSTAB(l)法を拡張したBlock BiCGSTAB(l)法を構築する.さらに,同解法の数値的安定化手法を提案する.

14:30 - 14:50

BiCGSTAB法に対する残差のDノルム最小化手法の適用
○蘇黎炯(筑波大学D1),今倉暁(筑波大学),櫻井鉄也(筑波大学)

概要

連立一次方程式の反復解法として,Dノルム最小化手法に基づく重み付きGMRES法が提案されている.本研究では,残差のDノルム最小化手法を利用して,BiCGSTAB法の改良を試みる.また数値実験でその有効性を検証する.

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行列・固有値問題の解法とその応用研究部会 -session 3-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F Sホール】(○は登壇者)
□座長:福田亜希子(東京理科大学)

15:00 - 15:20

固有値計算のための古典的ブロックヤコビ法の並列化とその収束性解析
○山本有作(電気通信大学),張瀾(神戸大学)

概要

固有値計算のためのヤコビ法は,計算量は多いものの,ある条件の下では,微小な固有値をも高精度に計算できる手法として注目されている。本発表では,収束が速いとされる古典的ブロックヤコビ法を並列化するとともに,その収束性解析を行う.

15:20 - 15:40

高精度特異値分解を実現するoqds法のシフト戦略について
○田中博基(京都大学M1),木村欣司(京都大学),中村佳正(京都大学)

概要

2分法により求まる最小固有値を用いるシフト戦略と, 不適なシフト量が与えられた際に, 再度適当なシフト量を与え直すしくみを構築しoqds法による特異値分解を高精度化する.

15:40 - 16:00

リスタート処理を動的に行うLanczos法の大域的収束性
○相島健助(東京大学)

概要

リスタート付きLanczos法は対称固有値問題の有力な解法であり,リスタートの際,近似固有値を定める部分空間の次元を固定する場合は収束証明が与えられてる.本発表では,この定理を部分空間の次元を動的に変える戦略に拡張する.

16:00 - 16:20

シュティーフェル多様体上の最適化に基づく大域的収束性を備えた複素特異値分解アルゴリズム
○佐藤寛之(京都大学)

概要

複素行列の特異値分解問題を複素シュティーフェル多様体上の最適化問題として定式化し,その問題に対する種々の最適化手法を提案する.特に,共役勾配法が大域的収束性を持つことを示し,提案アルゴリズムの振舞いを数値計算結果と共に紹介する.

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行列・固有値問題の解法とその応用研究部会 -session 4-

2014年3月20日(木)【会場:総合研究8号館3F Sホール】(○は登壇者)
□座長:山本有作(電気通信大学)

16:30 - 16:50

一般化固有値問題向け分割統治法のsecular方程式の数値解法について
○廣田悠輔(理化学研究所),今村俊幸(理化学研究所)

概要

一般化固有値問題向けの分割統治法における統治フェーズでは標準固有値問題向けの分割統治法の場合とは異なるsecualr方程式を解く必要があり,その解法は求まる一般化固有値・一般化固有ベクトルの計算精度に大きく影響する.本発表では,同方程式の数値解法について述べ,数値実験による評価結果を報告する.

16:50 - 17:10

クロネッカ基底計算アルゴリズムによる一般固有値問題の解法
○久保田将司(埼玉大学M2),桑島豊(埼玉大学),重原孝臣(埼玉大学)

概要

最近提案したクロネッカ基底計算アルゴリズムを用いて,一般の一般固有値問題の全ての解を与える方法を紹介する.

17:10 - 17:30

縦長行列の一般化固有値問題に対する最小摂動アプローチについて
○伊藤伸志(東京大学M1),室田一雄(東京大学)

概要

縦長の行列の一般化固有値問題には行列の摂動により解が存在しなくなるという問題点があるため,解をもつ行列との距離を目的関数とする最適化問題への定式化が提案されている.本講演ではその最適化問題の解法を提案する.

17:30 - 17:50

【Keynote speech】
Roughed Aggregation Algebraic Multigrid
○Craig C. Douglas (University of Wyoming), Derrick Cerwinsky (University of Wyoming)

Abstract

Aggregation methods represent a large class of coarseners commonly used in Algebraic Multigrid (AMG) that was introduced by Vanek in 1992. Many variants have evolved to adapt the method to particular problems and applications. Adaptive Smoothed Aggregation and the Smooth Error Method variants each present methods that avoid the necessity of explicitly finding the eigenspace of the system matrix.
This talk introduces the roughed aggregation method as an alternative to the standard smoothed aggregation methods, where conjugate gradients is employed as the rougher. Roughed aggregation works in three main phases: the selection of the aggregates, construction of the prolongation operator, and filtering the prolongation operator. A significant performance gain is shown over smoothed aggregation.

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